労働者を一人でも使用する事業所には労災保険が適用され、適用事業所となります。
そして、適用事業所となったときは保険関係成立届を提出しなければいけません。
新型コロナウイルスにより雇用調整助成金を申請する事業所が劇的に増え始めた頃、行政の窓口で相談員をしていたときに相談にこられていた事業所さんのうち、この手続きをされていない事業主さんがかなり多かったです。
故意に手続していなかったわけではなく、「知らなかった」とおっしゃる事業主さんばかりでした。
さて、手続きの流れですが、まず、労働基準監督署または公共職業安定所に労働保険の保険関係成立届を提出します。その際、その年度(4月~翌3月)分の労働保険料(その年度に労働者へ支払う賃金の総額の見込み額に保険料率を乗じた額)を概算保険料として納付します。
飲食店で、月5万円くらいで働くパートさんを1人・4月に雇入れたときの場合だと、5万円×12ヵ月×3/1000(飲食店の労災保険料率)=1,800円 となります。
ちなみに、先述のパートさんに雇用保険が適用される場合はさらに雇用保険料も計算し、概算保険料として納付する必要があります。
労働者を雇い入れる場合にも、手続きなどしっかりと調べて手続き漏れのないようにしたいものです。